光の歴史
まずはじめに、「光学の基礎」を築いてくれた“先人たち”について見てみましょう。
光についての学説
光の直進と反射についてはユークリッド(紀元前4世紀頃)とプトレマイオス(150年頃)らによって記述されたものがあります。
ギリシャ時代にはピタゴラス学派とよばれる人たちは、「見るということは、目から見られる対象への熱気の発散である」といい、デモクリトスたちは、「光は対象から発散されて目に飛び込んでくる粒である」と考えたそうです。
一方、アリストテレスは「視覚は目と見られる対象との間に存在する媒体の運動によって起こる」と考えたそうです。現代風にいうと、デモクリトスは“光の粒子説”をアリストテレスは“光の波動説”を唱えていたことになります。
諸発見
(1)屈折の法則
オランダのスネル(1591~1626)が実験によりこの法則を見出していたが、「入射角の正弦と屈折角の正弦の比は、入射角によらず一定である」という表現にしたのはデカルト(1596~1650)でした。
(2)回折の発見
イタリアのグリマルディ(1618~1663)は、光が不透明な物体に当たると、影の部分へ折れ曲がって進むことがあることを述べており、回折現象の発見者とされています。
(3)干渉の発見
フックは水の上に広がった油膜など、薄膜の表面で反射した光と裏面で反射して表面外に 出てきた光との間の時間的なずれが、色として感じられると述べています。
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