「光学の基礎」

(第3回)


6. 光のスペクトル
  プリズムに入射した光線は、スネルの法則(屈折の法則)を適用して屈折方向が
  定まり、再度適用すれば出射角が求まり白紙上に到達します。
  今、入射光線が白色光ならば、これに含まれる各波長の光線は、入射以後白紙の
  上で虹の七色として観察されます。この様な現象を分散といいます。
  図のように光が波長の順に並んだ帯を光のスペクトルといい、プリズムを用いて
  得られるスペクトルを分散スペクトルといいます。光により屈折率が異なることが
  この現象を生みます。


  【虹が見える訳】
  水滴を完全な球とみなし、太陽の光は平行光線となって水滴を照らすものとします。
  球の中心を通る入射光をOとし、Oからある距離h離れた光線aに注目します。
    球面に達した光は屈折してその奥の球面の内側に達し、一部は屈折して外に出ます。
  一方反射されて球内を進んだ光は、球面に達し再び一部が反射されます。
    そこでまた屈折して球外に出た光の出射光a‘とはじめの入射角aとのなす角をδとすると、
    hの値に伴ってδははじめ減少し、それから増加することになります。
    したがって、δが最小になるhは存在することになります。
    色が違えば屈折率も異なるので、δはそれぞれの色に対して異なり、赤では42°、
    紫では40.5°となります。
    このため美しい虹が見られるのです。
    ときには、普通の虹の外側に色の淡い虹が見えることがあります。
    第1の虹は円すいの半頂角が約41°、第2の虹は約52°となる方向に生じます。
    この第2の虹は雨滴中の2度の内部反射によってできるものです。
    第1の虹と第2の虹の色の順序は反対になります。
7. 光の色


   (1)光の3原色

         互いに異なる3つの色光の適当な割合の
         混合によって、すべての色が得られるとき、
         その3つの色光を光の3原色といいます。
         3原色としては、赤(波長700ナノメータ)、
         緑(波長546ナノメータ)、青(波長436ナノメータ)
         が選ばれます。 
                  
  (2)色光の混合

         @ 3原色を等分に混合すると白色となります。 赤+緑+青→白

         A 2つの色光を加えて白色となるときは、これらの色光を互いに他の補色
            であるといいます。
            赤+青紫→白、 黄+青紫→白、 緑+赤紫→白

   (3)レンズの色収差(詳しくは次回で解説)

         レンズによる光の分散によって、物体がぼやけるとともに色づく現象をレンズの
         色収差といいます。白色平行光線束をレンズに入射させた場合には、全部の色光が
         1点に収束せず各色光(波長)ごとに異なる位置に焦点をもつようになります。
         安い双眼鏡で遠方を見ると、像の周辺が色付いてみえるのがこの現象です。
8. 物体の色

   (1)物体色

         物体に投射された白色光の一部は、白色光のままその表面で反射して残りは
         表面内にわずか進入して選択吸収を受けます。吸収されなかった残りの色光
         は乱反射されて表面から出てきます。その混合色を物体色といいます。
         したがって物体には固有の色はなく、照明光の分光組成によっていろいろな
         見え方をすることになります。


   (2)絵の具の混合

         @ 絵の具の色は物体色です。色絵の具を混合
           すると成分絵の具のどれにも吸収されなか
           った残りの色となります。
           赤+黄→橙、 黄+青→緑、 青+赤→紫

         A 赤、黄、青の3色を絵の具の3原色といいます。   
次回へつづく・・・。
次回の内容は 光の干渉回折偏光

第1、2回の話も読みたい方はreception@sankyou-kogaku.co.jpまでご連絡を